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美容医療はどうあるべき?— 厚生労働省の検討会と「直美問題」から考えること —

[2025.12.16]

近年、美容医療はSNSを通じてとても身近になりました。
「ダウンタイムが少ない」「すぐに変われる」といった魅力的な情報も多く、気軽に受けられるイメージを持つ方も増えています。

しかしその一方で、リスクが十分に伝わらないまま施術を受けてしまうケースが社会問題となっており、
その象徴として取り上げられるのが “直美問題” です。以前「直美について」と書き記したブログも参照ください。

個人的には、SNSなどで他クリニックを名指しで批判するのも美容外科ならではの特殊な環境で遺憾に感じます。学会等で理論的に・科学的に討論しあえばよいと思いますが、どうも患者を集めるための手段にしか見えません、、、また、こんなにすごいことやっているんだよ!と過剰な期待を患者さんに与えている印象もありますし実際にyoutubeなどみてて自分も「すごいことやっているなー。うまいなー。」と感心させられています。実際に受診すると印象と大分違うようなコメントも受診した患者さんからそのクリニックへの口コミで見られます。

こうした状況を受けて、厚生労働省は 「美容医療の適切な実施に関する検討会」 を立ち上げ、美容医療の広告・説明・安全性をどう改善すべきか議論を進めています。こちら

今回は、この問題を踏まえて「美容医療が本来どのように提供されるべきか」を、当院の考えとともにまとめました。


1. 情報が多い時代だからこそ、正しいリスク説明が必要です

SNSでは、きれいに仕上がったビフォー・アフターや、ダウンタイムが軽く済んだケースだけが切り取られることがあります。
しかし実際の医療には、以下のようなリスクが必ず存在します。

  • 腫れ・内出血

  • 効果の個人差

  • 思った仕上がりと異なるケース

  • まれな合併症(感染や左右差など)

厚労省が問題視しているのは、この「不都合な情報」が十分に発信されていないことです。
患者さんが正しい判断をするためには、メリットだけでなくデメリットの理解が欠かせません。


2. 美容医療は“サービス”ではなく“医療行為”です

美容医療は医療の一分野であり、注入・レーザー・手術など、
どれも人体に侵襲のある行為です。

流行やSNSの印象だけで施術を決めてしまうと、
期待と結果のギャップ、不必要なダメージ、満足度の低下につながることがあります。

施術が本当に必要かどうか、
逆に「今はやらないほうが良い」ケースなのか、
これを判断するのは医療側の重要な役目だと考えています。


3. 広告・料金・説明の“透明性”が欠かせません

厚労省の検討会では、次の点が特に重視されています。

● 誇大広告の禁止

  • 「絶対に腫れない」「必ず細くなる」などの断定表現

  • メリットだけを強調した発信

● リスク・ダウンタイムの明確な説明

患者さんが不安なく選択できるために、必要不可欠です。

● 料金の透明化

  • 追加料金の有無

  • 麻酔代や修正費用の扱い

  • パッケージ料金の内容

美容医療における“信頼”は透明性から生まれます。

 

この間も、高濃度ビタミンCの使用している製品名などお問い合わせがありました。電話ではお応えできない旨説明致しましたが、「信用できないので受診しません」とおっしゃっていただき、透明性の大事さに気づかされました。連絡いただきありがとうございます。早速記載させていただきました(こちら)

ちなみにビタミンC製剤は防腐剤が入っているとそれが大量になるとネガティブなイメージがありますので、特に詳しい方は、防腐剤や添加物フリーを求めていらっしゃいます。それは国内では現状存在していないので海外からの輸入になりますが、国内にビタミンC製剤があるのに輸入することについて厚労省も規制する動きがあり今後に大きな影響が出そうではあります。


4. 当院が大切にしていること

当院では、厚労省の方針や直美問題を踏まえ、以下の姿勢を徹底しています。

① メリットとデメリットを公平に説明する

一時的に施術を控えるべきと判断した場合は、その理由を含めてお伝えします。

実例:度を越えた鼻翼縮小術希望

   ➤一度手術を行い、教科書的な鼻翼の幅よりもやや狭いくらいに形成いたしましたがご納得されず、さらなる縮小を希望されました

    ので、お断りいたしました。すべての要望に応え、常識の範囲を超えていくと、将来的に醜形恐怖症として某有名アーティストの

    ようになっていく可能性があります。

② 根拠のある治療だけを提供する

流行していても、安全性・効果に疑問がある施術は行いません。

実例:目まわりのヒアルロン酸注入希望

  ➤失明リスクありすべてお断りしています。厚労省で唯一認可されたヒアルロン酸製剤を扱うアッヴィー(旧 アラガン)社も

   推奨しておりません。あなたは、いずれ吸収され、永年ではない限られた効果を得るために失明というリスクを抱えて施術を

   受けられますか?

   したまぶたの脂肪注入

  ➤SNSでも大問題となっているのでご存じの方も多いと思います。施術早期はとてもきれいですが、いずれ部分的に吸収されます。

   それが凹凸を作る原因にもなります。均一に、滑らかに脂肪が吸収されるとは普通に考えてもあり得ないと思います。

③ 自然で安全な仕上がりを最優先する

短期間の変化より、長期的な健康と満足を重視します。もちろんケースバイケースでセカンドチョイスとして説明の上で行うことはあります。

④ 誤解を生む広告は一切行わない

医療機関として、誠実な情報提供を基本としています。料金はHPに明示しており、診察時にもすべて確認致します。希望あれば他院に快く紹介致します。

⑤術後何かあった時の対応

当クリニックは救急病院ではありませんので、診療時間外の対応は基本的にできませんが、不安なことがあった時の連絡先としてすべての同意書に院長に届くメールアドレスを記載しております。(HPの「お問い合わせ」です)

また、近隣総合病院で、院長の前職であるハートライフ病院と連携しておりますので連携対応可能です。


5. 患者さんへのメッセージ

美容医療は、コンプレックスを軽減し、前向きな気持ちを支える素晴らしい選択肢です。
しかしそのためには、正しい情報を知り、納得したうえで受けることがとても大切です。

実際に何の治療を受けているのか理解されていない方もいらっしゃいます。それはお互いにとって良くないことです。

気になる施術がある方は、
「本当に必要?」「どんなリスクがある?」
と、ぜひ一度ご相談ください。

私たちは、患者さんが安全に、そして納得して施術を選べるよう、誠実にサポートしてまいります。

 

 

このブログは毎月1日・15日に更新します。

 

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