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眼瞼下垂

眼瞼下垂とは、、、、

眼瞼下垂とは、まぶたが垂れ下がった状態を言います。病的眼瞼下垂は、リラックスして(前頭筋などの力が働いてない状態)正面を向いた状態で、黒目(虹彩)の1/4以上がまぶたでおおわれる状態で視野障害をきたすものです。その場合には保険適応で対応ができます。

正常なまぶた

軽度の眼瞼下垂
(黒目にまぶたがかぶるが瞳孔は覆われない)

中程度の眼瞼下垂
(瞳孔にかぶるが中心はおおわれない)

重度の眼瞼下垂(瞳孔中心を超えてまぶたに覆われる)

 

 

眼瞼下垂があるとどんな症状がおこるのか

1.開瞼制限(眼がひらきにくいので視野が狭い、見えない)

「瞼が重く感じる。」「まぶたが下がってきた。」「もともと眼がおもったより開きにくい。」などで来院される場合です。

 ただし、眼瞼下垂なのにまぶたはしっかり開いており、「重く感じる」のに病院を受診しても「それは眼瞼下垂ではないですよ。」と言われることもしばしばあります。

2.肩・くびのこり

眼瞼下垂があると、あごをあげて視野を広げようという動きが時には無意識に働きます。

 

そのために肩やくびの後ろの筋肉(僧帽筋や胸鎖乳突筋、肩甲挙筋など)に疲れが溜まり、腰痛や膝の痛みにつながる例もあります。

自覚症状が無くても人に肩を揉んでもらうと「こってますねー。」と言われる方も多いです。

 

 

3.頭痛

原因不明の片頭痛や緊張性頭痛などの原因になることがあります。なぜなら眼瞼下垂の手術後に改善する方が多いからです。

4.自律神経失調

冷え性、手汗がひどい、便秘や下痢などが術後に改善したという報告があります。

 

 

 

 

 

5.大人の非アレルギー性喘息

眼瞼下垂が眼球の後ろにある副交感神経を刺激し、喘息が誘発されるという報告があります。

6.眼瞼けいれん

片側の顔面けいれんが眼瞼下垂により引き起こされることがあります。術後に改善することがあります。

 

眼瞼下垂の特徴

1.目が大きくなった

軽い眼瞼下垂症で目が大きくなることがあり、それにより肩こりが起きやすくなります。頭痛に悩まされることもあります。

2.涙袋がでてきた

下まぶたの筋力が強くなることで診られることがあります。

3.一重が二重、二重が三重、四重に、、、

上まぶたの皮膚が垂れ下がってくることで生じることがあります。

 

 

 

4.三白眼(さんぱくがん)

白目が黒目の下でつながった状態です。皆上を見るとそうなりますが、

正面をみていてもこのような状態の場合には眼瞼下垂が原因であることがあり、

他人から目つきが悪いと言われたことで受診されるケースがあります。

5.上まぶたのくぼみ(Sunken eyes:サンケンアイズ)

上まぶたを上げる眼瞼挙筋がくっついている瞼板から外れたり緩んだりすることで、眼瞼挙筋にくっついている眼窩隔膜も後退します。

眼窩隔膜の中に入っている眼窩脂肪がそのために後退することで上まぶたがくぼんだように見えます。

単純に眼窩脂肪が少ない、もしくは変性し萎縮してもSunken eyesは生じます。

 

 

6.ひたいのしわ

眼瞼挙筋がうまく働かないためにおでこの筋肉(前頭筋)で瞼を上げることが習慣化し生じます。正面視でのひたいにしわが寄る方は、かなり進行している可能性があります。

大きく目が開けられない場合にはうまれつきの可能性もあります。

ひたいにしわが出るようになると、頭を締め付けられるような不快感、頭痛、肩こりが起こることがあります。

7.(特に外側の)上まぶたの皮膚がたれてきた

主に年齢をかさねることで診られやすい症状です。このためにまつ毛が目にあたって痛みを訴えて来院される方も多くいます。

8.これらの症状が複数みられる

むしろ単一の症状で来院される方は少なく、1-7の症状のいくつかで悩まれて来院される方がほとんどです。

治療方法

1.挙筋前転法

まぶたを上げる眼瞼挙筋が通常は瞼板に固定されていますが、

それが緩んでいるが外れることで眼瞼下垂となっている場合にこの手術が適応になります。

 

 

 

二重のラインで皮膚を切開します。必要に応じて皮膚をもあわせて切除することがあります(例:点線の範囲)。

 

 

 

 

眼瞼挙筋を見つけ、その状態を確認し緩んでいてもいったん瞼板から外し、十分に剥離します。

 

 

 

 

必要な分だけ挙筋を前転(瞼板方向に引っ張る)させ、ナイロンの糸で瞼板に固定します。

この時点でまぶたが上がるので、その状態を確認します。納得いくまで調整を繰り返します。

 

 

 

 

最後に皮膚を縫合して終了です。

 

 

 

 

手術の詳細について
手術内容のポイント 眼瞼挙筋を緊張を持たせて瞼板に固定し、まぶたを開けやすくします
手術時間 約90分(術後安静冷却30分)
麻酔方法 局所麻酔と点眼麻酔
術後通院 1週間後抜糸 その後状態により約3カ月かけ、数回通院します
腫れ(ダウンタイム) 2週間大きく腫れます。少しの腫れが落ち着き自然になるまで2-3カ月かかります
洗 顔 手術の翌日から可能
アイメイク 抜糸後から可能
リスク

腫れ、痛み、内出血、感染、ドライアイ、違和感やひきつれ感、知覚異常、傷あと、左右差、低矯正や過矯正、二重ラインの消失など

(必要に応じて修正術を行うことがあります)

2.上まぶたリフト(眉毛下・二重ラインでの皮膚切除(Blepharoplasty))

 

たるんだ皮膚を切除することで上まぶたのたるみを改善させる手術です。主に眉下切開法と二重ラインでの切開法があります。

 

腫れぼったさの解消をご希望の場合は、同時に脂肪の減量を行うこともできますのでご検討ください。

 

 

 

 

 

皮膚の切除量で調整しやすい利点があります。

傷あとも目立ちにくいのが特徴です。

 

 

 
手術の詳細について
手術内容のポイント たるんだ分の皮膚を切除、まぶたを開けやすくします
手術時間 約30分(術後安静冷却10分)
麻酔方法 局所麻酔と点眼麻酔
術後通院 1週間後抜糸 その後状態により約3カ月かけ、数回通院します
腫れ(ダウンタイム) 1週間大きく腫れます。少しの腫れが落ち着き自然になるまで1-2カ月かかります
洗 顔 手術の翌日から可能
アイメイク 抜糸後から可能
リスク

腫れ、痛み、内出血、感染、ドライアイ、違和感やひきつれ感、知覚異常、傷あと、左右差、低矯正や過矯正、二重ラインの消失など

(必要に応じて修正術を行うことがあります)

3.吊り上げ術

他の場所から採取した筋膜やナイロンの糸を前頭筋に固定します。前頭筋を上げることで瞼を上げるようにします。重度の眼瞼下垂や生まれつきの眼瞼下垂で行われます。

記事監修医師

東盛貴光 院長

【経歴】

2000年 東京女子医大病院 形成外科入局

2001年 鹿児島市立病院 一般外科・小児外科研修

2011年 琉球大学病院 整形外科 手外科

2012年 東京女子医大病院 形成外科(手外科・熱傷センター責任者)

2014年 かりゆし会ハートライフ病院 形成外科 部長

2022年 貴クリニック 開設 院長就任

【主な資格】

日本形成外科学会 指導医・専門医 

日本レーザー医学会 指導医・専門医

日本熱傷学会 専門医

日本創傷外科学会 専門医

下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術 指導医・専門医

 

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