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陥入爪(かんにゅうそう)(≠巻き爪)に対するフェノール焼灼法 ー再発率2.88%ー

[2026.04.18]

いつもつたない当ブログを見ていただきありがとうございます。今日は毎日のように対応している陥入爪(かんにゅうそう)について独り言です。

よく「巻き爪」という言葉を聞きますが、それは言葉そのままで、爪が巻いた状態、変形した状態のことであり、見た目の問題として取り扱われ、国の判断では保険適応となりません

だから巻き爪に対する矯正治療やネイルケアは保険適応外となっており、当クリニックも以前、国にきつく指導された経緯があります。

それによって痛みや炎症、不良肉芽形成などで不具合を生じている状態のことを陥入爪と呼びます。

■ 陥入爪とは

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爪の端が皮膚に食い込み、痛み・腫れ・化膿を引き起こす状態です。
進行すると肉芽(赤く盛り上がった組織)が形成され、歩行困難になることもあります。

他の施設で治療を行っても良くならない、、、、と来院される患者さんを多く診療しております。

また、周辺皮膚科クリニックさんからもある程度は信頼を得ていると勝手に思っておりますが、紹介も多くいただいております。

軟膏を塗っても、化膿留めを内服しても、生じた肉芽を焼いても、、、、、

改善は一時的で、根本となる爪の食い込みを無くさないと根治になりません。


■ フェノール焼灼法とは

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局所麻酔後に「食い込んでいる爪の端だけ」を切除し、その根元(爪母)にフェノールを塗布して再発を防ぐ治療です。東京女子医科大学形成外科の医局の大先輩である東山先生(現同門会長)が論文として雑誌「形成外科」で報告しました。その方法を追随しています。

特徴

  • 切開なし(メスで皮膚を切らない)、縫合や抜糸がない
  • 出血が少ない
  • 日帰りで施行可能
  • 術後の痛みが比較的軽い(⇐児島法などの爪床爪母切除、縫合も私は多数行っておりましたが、圧倒的にこちらの方が施術後の痛みが少ないと感じており、今ではほとんどこの方法で対応しております)

■ 再発率について

クリニック開院から2026年3月までに、のべ625人のフェノール焼灼を行ってきました。その中で残念ながら再発した患者さんが先日来院され、合計で17人になります。つまり、当クリニックでのフェノール法の再発率は

約 2.88%となっております。

これは従来の単純抜爪(再発率 30〜70%)と比較して、非常に再発が少ない治療法です。

※再発の多くは以下が原因です

  • フェノール塗布不足
  • 爪母の取り残し
  • 不適切な爪切り習慣の継続
  • 相対的な陥入(強剛拇趾や足関節拘縮などの存在を放置)による底側からの圧迫

■ 他の治療との比較

治療法 再発率 特徴
単純抜爪 高い(30〜70%) 一時的改善のみ
ワイヤー矯正 辞めると戻る 見た目を保てるが通院必要 自費診療
フェノール法 約2.88% 再発が非常に少ない
外科的切除 低い 侵襲・瘢痕あり

■ 適応となる方

  • 繰り返す陥入爪
  • 強い痛みや炎症がある
  • 保存治療(テーピング・ワイヤー)で改善しない
  • 肉芽形成がある(なくても対応します)
  • 末梢循環障害が疑われる場合は適応になりません。(足の動脈が触れないなどで判断します)

■ 術後経過

  • 数日〜1週間:浸出液あり(正常経過)
  • 約2週間:炎症軽快
  • 約1ヶ月:ほぼ治癒

※術後は一時的にジュクジュクしますが異常ではありません。経過には個人差があり、長引く方もいらっしゃいます。経過に応じて対応致します。


■ 当院での工夫

  • フェノール塗布時間・回数を最適化し再発を抑制
  • 肉芽の適切処理
  • 術後管理(洗浄・軟膏指導)の徹底
  • 再発予防の爪切り指導まで実施

■ よくある質問

Q. 爪の見た目は変わりますか?
→ 端を少し細くするため、わずかに幅が狭くなります。両側の施術を行うとより狭くなります。

Q. 痛みはありますか?
→ 麻酔時のみで、術中は無痛です

Q. すぐ歩けますか?
→ 当日から歩行可能です


■ まとめ

フェノール焼灼法は 低侵襲で再発率 2.88%と非常に優れた治療法です

「何度も繰り返す陥入爪」でお悩みの方には
第一選択となることが多い治療です。

このブログは毎月8日、18日、28日に更新します

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