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顔をケガしたら何科? ー正しい応急処置と“傷跡を残さない治療”を形成外科専門医が解説ー

[2026.02.15]

■ 顔をケガしたとき、最初に知ってほしいこと

「顔を切った」「転んで顔をぶつけた」「子どもが顔に傷を作った」。  

多くの人が “何科に行けばいい?” と迷い、
とりあえず救急や皮膚科に行って後悔するケースがよくあります。

結論を言うと、顔のケガは 形成外科(特に顔面外傷に詳しい医師)が最適解です。

なぜか?
傷跡が残るかどうかの90%は“最初の処置”で決まるからです。残りはもともとの傷の深さによります。


1. 顔のケガで「何科に行けばいい?」の正解

● 形成外科が最も適している理由

  • 顔のライン(まぶた・眉・鼻・口唇)を整える技術が専門

  • 微細な縫合や真皮縫合が得意

  • 傷跡(瘢痕)を最小限にする技術がある

  • まぶた・唇・鼻など“ズレたら困る部位”を精密に治せる

● 皮膚科・救急科ではダメなの?

もちろん状態によっては対応できますが、

  • 忙しい救急外来では“とりあえず閉じるだけ”になる

  • 美容的な縫い方をしない

  • 将来の傷跡を考えた処置ではない

  • 表情筋損傷・異物混入を見逃しがち

などの理由で、当クリニックに来られる患者さんも、他院で処置を行い、抜糸後終診となるも「傷跡が残ってしまった」という相談が多い現状です。しかしながら救急医がそこまで紹介対応することはあまりないのも現状です。


2. 顔のケガの種類と症状

● 顔切った(切り傷・裂創)

最も多い外傷。
真皮縫合+表面の美容縫合が重要。きれいに縫合するには、汚染されたキズの洗浄と処理、使う糸の細さ、皮膚の愛護的な扱い方など形成外科では当たり前の手技が必要になります。

● 顔をぶつけた(皮下血腫)

腫れ・青あざ・しこり。
→ 骨折の可能性があるときはCTが必要。専門家でもレントゲンのみでは顔の複雑な骨の骨折をすべて把握するのは困難です。

● 子どもの顔のケガ

→ 成長に合わせた傷の伸び方があるため、専門的な縫合が必要。

● 唇・まぶた・鼻のケガ

→ ラインのズレは“1mm”でも一生残る領域。

● ペット・人に噛まれた傷

→ 高い確率で感染するため、洗浄+抗菌薬+専門縫合が必須。特に猫やネズミによる感染を多く経験します。(犬にかまれたキズが感染することは比較的希です)


3. 顔をケガしたときの応急処置

当科縫合例

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
① まずは水道水でしっかり洗う(超重要)

汚れ・砂・ガラス片を残したまま縫うと、
感染・しこり・傷跡悪化につながります。

→ 消毒よりも「流水で洗う」が圧倒的に大事。


② 清潔なガーゼで軽く圧迫して止血

5〜10分ほどでほとんど止まります。


③ 消毒液は基本使わない

刺激で治りが悪くなるため、消毒より洗浄が正解。

※イソジン液や赤チンなどは細胞毒性を有し、結果として上皮化遅延、肉芽形成不良から瘢痕が汚くなる結果につながります。現在のエビデンスでも推奨されていません。


④ むやみにワセリンや軟膏を塗らない

砂や汚れを閉じ込めてしまうことがあります。


⑤ できるだけ早く形成外科へ

縫合は時間が経つほど感染率が上がり、仕上がりも悪くなるため、
できれば受傷後数時間以内が理想です。


4. 顔のケガ治療で形成外科がしている“専門的な処置”

真皮縫合で内部から支える 

傷が開かないために最も重要な処置。

皮膚をずらさず精密に合わせる

まぶた・唇・眉などはミリ単位のズレを防ぎます。

細い糸で美容縫合を行う

縫合痕を最小限に。

部位別の抜糸タイミングを最適化→ 適切でないと傷が開いたり跡が濃く残る。
  • まぶた 5-6日

  • 頬 5–7日

  • 唇 5日

    ※これは、真皮縫合など含め、適切に縫合されている場合に限ります。

必要ならレーザーで赤み・盛り上がりを軽減

傷跡をよりきれいに仕上げます。  こちら も参照ください。 


5. 顔の傷跡を残さないために重要なポイント

① テーピングをしっかり行う

サージカルテープ(茶テープ)を用いると、伸びないで固定ができ、安価であり、UV遮断効果もありますので、これにより傷の緊張を減らし、盛り上がりを予防できます

② 紫外線対策

色素沈着(シミ化)を防ぐ最重要ポイント。

③ 赤み(炎症)を早く抑える

レーザー治療(Vビーム)が有効。

④ 肥厚性瘢痕・ケロイド体質は早期介入

注射・貼付薬・内服など選択肢多数。


6. よくある質問

Q:顔を縫ったら傷跡は必ず残りますか?

→ 程度の差はありますが残ります。治し方次第でほとんど目立たなくできます。

Q:顔のケガは放置してもいい?

→ 傷跡が広がる・感染する・変形するなどのリスクあり。

Q:何日経っても縫えますか?

→ 基本は6〜8時間以内。
24時間を超える場合は別の処置が必要。一度辺縁を切除してから再縫合など。

Q:子どもの顔の傷は伸びますか?

→ 成長に伴い伸びるため、専門家の縫い方が必須


7. 当院での顔のケガ治療

● 形成外科専門医による精密縫合

美容と機能(目・口の動き)両方を重視。

● レーザー治療まで見据えた総合的ケア

赤み・盛り上がり・色素沈着までフォロー。

● 子どものケガにも対応

将来目立たない治り方を意識した治療。

● メール相談・再診フォロー可能

負担少なく続けられます。急な相談はHPの問い合わせ(こちら)よりお願いします。

※なるべく早く対応することを心がけておりますが、当日迅速な返信は出来かねますことご了承下さい。


まとめ:顔のケガは“何科に行くか”で治り方が大きく変わる

顔のケガは、ただ縫えばいいわけではありません。
仕上がりの美しさと、将来の傷跡の差は“医師の技術”が生み出します。

  • どこを受診するか

  • どんな縫い方をするか

  • 術後ケアをどうするか

この3つで、未来の姿が大きく変わります。

もし顔をケガしたら、できるだけ早くご相談ください。
専門的な処置で、傷跡を最小限に抑え、美しく治すお手伝いをします。

ブログは毎月1日と15日に発信してまいります。

3月からは毎月8日 18日 28日に発信致します。

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